| いぬ太郎の犬日誌(仮) |
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いぬ太郎の犬日誌(仮)
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#429 cafe river side
Tue, 19 Aug 2008 14:24:39 +0900
たかぁい所から降りてきて
見事なシラカンバの杜から、そのまま幾分ふかぁい所まで落ちてみた。
落ちた先には何時もと違う見慣れない小川があって、そこで小さなイワナがいくつか釣れた。
いくつか大きそうなのも掛かったが、全て外れた。
でも余り気にならなかった。
兎に角絶望的に水が無い。こんなのは初めてだった。
夏になると釣人が『渇水渇水』騒ぐのが日本の夏の風物詩だけど、今年は尚酷い。
釣れて来るイワナも『ホント勘弁シテクダサイ・・・・』って顔をしていた。
週が明けると間もなく盆。
長期予報は『盆中は概ね雨』なんていう縁起でもない予報を垂れていたけど、この川模様といわなの顔を見ると、盆くらいは溪も魚もお休みしたいだろうという気になった。
たかぁい所から降りてきて
巻いてきた『乾夏岩魚 八式毛鉤』はとても良く釣れた。
しかし途中で、バサバサと巻きとめた鴨の尻毛がモサモサ抜けてしまってからは、一体毛鉤が何処を流れているのか、全然見えなくなってしまった。
他のフライに付け替えるのも気分じゃなかったので、流れの大岩に腰掛けて、しばらくボヘっとしてみた。風がとても涼しく気持ちが良かった。
喉が渇いたので河原で珈琲を淹れた。
また流れの大岩に戻って珈琲を頂いた。
遠く稜線の向うから雲がモクモク沸いて来たので、雷様に『まとまった雨』をお願いしておいた。それから、もう一度河原で珈琲を淹れて大岩に戻った。
帰るにはまだ少し早い時間だったけど、何だかもうどーでも良くなってきて、世界広しといえど、此処に比肩する『幸せcafe』はそうそう無いだろうなぁと、溪の特等席でゆっくりと珈琲を頂きながら、気持ちの良い夏の時間をノンビリノンビリ過ごした。
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#428 mont of summer 2008'
Mon, 18 Aug 2008 16:27:54 +0900
mont of summer 2008'
キャンプ場に朝支度中の人々を右手に眺めながら、車でゴロゴロと林道へ突っ込んだ。
『余市岳』『無意根山』に続いて三座連続台形型の山。始まりの方を頑張れば、後はのーんびり行けるはず…。っと思っていながら、その2度共に痛い目に遭っている。
今回は早起きもしたし、長門はお留守番だし、ブーンっと車走らせて、駐車場からは2分で登山口。ながーい、つらーい、つまらなーい林道歩きを強いられる事も無い。『二度ある事は三度ある』とか『三度目の正直』とか『仏の顔も三度まで(?)』とか色々言うけれど、まぁ、今回は己の体力さえ続けば大丈夫。のはず。
午前8時と少し。既に満車状態の登山口の駐車スペースに、車を無理矢理ねじ込んで入林届けに必要事項を書き込む。初挑戦故の心地よい緊張感と高揚感に包まれながら『狩場山登山道』入口に立った。見上げた狩場山のピークには雲ひとつかかっていなかったが、稜線にひとつ雲が浮いているのを見て、途端に『急がなければ頂上に雲がかかるかも』なんていう浅ましい考えに背中を押され、いそいそとトレイルへ取り付いた。
『ここに雪渓が…云々』と『やまのほん』にあった内容を反芻しながら狩場山中腹に広がるお花畑に立って、独りゾクゾク鳥肌を立てた。花の名前が分からないので楽しさは数割減なのだろうけど、それでも一生懸命写真をパチパチやりながらワクワクノンビリ歩いた。コレはいい加減に『はなのほん』も買わなきゃなぁと思った。
その後も比較的ノンビリゆるゆるとトレイルを辿った。
高度が1200を越えた辺りで、ハイマツの群生を見てテンションが猛烈に上がった。
南狩場山から狩場山を越えて続く稜線を眺め、その美しさに大きく感嘆の溜息をいた。
南狩場山ピークを抜けた後、ゆるゆると狩場山山頂へお花畑の中を伸びるトレイルの美しさを目の当たりにしたときは、思わず走り出したくもなった。
兎に角凄かった。数年前のシリエトクに通じる感動に身震いした。
僕みたいなド素人が言う事でもないけど
僕みたいなド素人でさえも間違いなく言える。
『やまはいい』
です。ホント。
mont of summer 2008'
トレイルを下りながら何度も何度も稜線を振り返る。写真や文章では到底伝えきれない。実際この場に居なければ、決して味わうことが出来ないものの一つがコレだナァと、いつもと同じように感じながらノンビリ下る。
この感覚を一度味わってからは、道中登りが辛いだの、汗が出過ぎて(僕は特に出過ぎる)気持ち悪いだの。そんな俗な悪態は一切出て来なくなった。それほど自然の中で過ごす時間は僕にとって圧倒的なものだった。
北海道道南の最高峰『狩場山』。
数年前からずーっと僕が恋焦がれていた山。
そこもやはり、下界でのチープな僕の想像なんか遙かに超越した素晴らしいロケーションで僕を迎えてくれた。
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#427 ひるからしおまる
Mon, 11 Aug 2008 21:09:37 +0900
オリンピック開会式を待ちながら荷造りをしました
この週末、嫁さんが千歳丸を連れて里帰りをしていたので、保護者不在の僕は白黒を3つ頭揃えてノンビリ過ごすことになりました。
嫁さんが居ないのは、勿論ケンカなんかで『しばらく実家に…!!』みたいな話では断じて御座いません。断じて…。
それ故、糸の切れた凧だとか、舵の壊れた船の様になってしまった僕は、愈々ある案件に不安を抱き始めました。なので、巷では『全犬種中屈指の頭脳』を持っているらしい白黒2匹と犬々諤々協議を重ねました。その結果『帰宅後はNHK点けっ放し策』を実施する事が決まりました。
その案件とは『4年に1度の五輪開会式を見逃すべからずの件』でした。
翌日。仕事の終わったお昼過ぎから、僕はいそいそと塩谷丸山に出かけました。
トレイルに取り付いたのは14時頃でした。土曜日の14時ともなれば、もう皆さんはドンドン下山してくるばかりで、案の定僕が最後のハイカーでした。なので何時も通りに、誰も居ない頂上で好き放題やらせて頂きました。
頂上奥の方に今まで気が付かなかった大きなケルンを見つけたり、簡単に渡れそうなテーブルロックを見つけたり、その岩盤に残されたハーケンを見つけたり。
そうして最後は何時ものお社の元で、濃ぉい珈琲を淹れてパンをかじりました。去年いくつも食べた『カステラサンド』がコンンビニの定番ラインナップから外れてしまったので、クリームパンを試してみましたが、これはどうやっても甘すぎて甘すぎて辟易してしまいました。
その後暫く頂上をウロウロした後、明日の『本番』の成功と、カステラサンドの定番復活をお社にムニャムニャお願いして、遠く日本海を眺めながらのんびり山を下りました。
オリンピック開会式を待ちながら荷造りをしました。
『開会式は○×▲□時50分からだからね』
嫁さんの言葉をぼんやり反芻しながら、日帰り軽い山歩きには、明らかにデカいdeuterへ順繰りに荷物を詰めました。『いくらなんでもシオマルなら頂上に立てないなんてこともあるまい。』久しく頂上で濃ぉい珈琲を頂いていないので、いつものまぁるいステンレスのデミタスカップと BIALETTIだけは忘れずに詰め込みました。TVではパンチ佐藤さんが台所で便利なキッチンワゴンを作っていました。
『世の中五輪ムード一色なのに、キッチンワゴンも無いよなぁ…?あ、れ…?』
何時までたっても五輪開会式は始まりませんでした。
『NHK教育』パンチ佐藤さんの『住まい自分流』。
咄嗟にチャンネルを変えて僕は
嗚呼、開会式は『NHK総合』だったか。
やっぱり僕は漫画みたいだと思いながら、白黒と3つ並んで日本選手団の入場を待ちました。
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#426 無意根山哀歌
Wed, 9 Jul 2008 16:40:46 +0900
ナガトが茶色のセダンを盗んで暴走。パイロンに激突して瀕死の重体。嫁さんと母親が懸命の救護。僕はそれを少し離れた場所からジッと見つめていた…。
僕の『やまのほん』には―
登り2時間20分。
楽しい『急登』少なし
やめられない『直登』なんて以ての外
楽々登山口までマイカー乗り入れ
多い日も安心『ひろーい駐車スペエス』
『無意根山』の頁にはザックリ要約するとこんな事が書いてあった。
至れり尽くせりとはこの事だ。
札幌近郊では、先週涙を飲んだ『余市岳』に次ぐ標高を持ち、その形も余市岳同様の台形型、なんとも柔らかな雰囲気の山。今回僕らが取り付くことにした『薄別コース』途中には魅力的な『大蛇ヶ原湿原』を有する。このひろーい『はらっぱ』(僕の大蛇ヶ原湿原の認識はこの程度だ)でナガトとゴロゴロするヴィジョンを思い浮かべて、一人言い知れぬ高揚感に襲われたりした。
やっぱり『やまのほん』は話半分だ。
ナガトが観光客の皆様に助手席から『いいかお』をバラまいているのを横目に、定山渓温泉街をユルユルと抜けた。あとはR230を中山峠方面へ、薄別という所から林道を暫く行くと件の『ひろーい駐車スペエス』にたどり着くはずだ。
この林道、以前は国道から早々にゲートが閉じられ、ながーい(恐らく余市岳kiroroコースよりもながーい)林道歩きをしなければ登山口に取り付けなかったそうだ。この林道の途中には『宝来沼』と『宝来沢』なる水場がある様子。これは逸る気を抑えて車を停めて、沼では記念写真の一枚でも、沢では『おおいわな』の気配でも探りながら…。
なーんて随分色々な事を考えながら『温泉まんじゅう』の旨いお店の側を抜けてR230への上り坂をスイスイ登った。
R230を薄別で右に折れる。『無意根山登山道』の木看板が方向感覚の無い僕でも迷う事無く林道へ。それまでの国道、明るい雰囲気は一変し、突然鬱蒼とした森の中のグラベルに林道の荒れ方が少々気になった。しかしそれは杞憂に終った。
だって林道のゲートは、国道から折れて早々に固く閉じられていたのだから。
(先週に引き続き一時間強の林道歩き確定)
ベロリと剥げた山肌から赤茶色の土がむき出しになり、そこに『蜘蛛の糸』よろしく数条のロープが垂れ下がっている。さて、どうしたものかと上を見上げる。いつの間にかその土場の上に一人の山屋さん。『犬放して登りますから、先に降りちゃってくださーい』と言うと『噛まないでしょー?』と山屋さん。一度ナガトを見て、ガキの頃友人の飼い犬を前に幾度と無く繰り返された『この犬噛む?』『いや、噛まないよ』という無責任で無意味なやりとりを思い出す。『たぶん…。噛まない…。と思います…。』と歯切れ悪く随分中途半端かつ恐ろしい返答を返す。ソレに対して『慣れてるから大丈夫だよー』と呑気に山屋さん。じゃぁ、お言葉に甘えて…。とナガトをフリーにした僕は、ロープに取り付き荒れた土場をヌシヌシ登った。
ナガトが茶色のセダンを盗んで暴走。パイロンに激突して瀕死の重体。嫁さんと母親が懸命の救護。
僕はそれを少し離れた場所からジッと見つめていた。
涼しい高所から、煮えたぎる下界へ降りてきたら、案の定嫁さんと千歳丸はリビングの床でドロドロに腐っていた。
僕が『今日も頂上には立てなかったよ。』と泣き言をたれると、嫁さんが『ナガトが茶色のセダンを盗んで云々…。』という縁起でもない夢を見たというお話をしてくれた。
なんでも台風か何かで、登山道の一部が崩れてしまったらしかった。それ以前はここも急斜面にジグを切る登りだったのだそうだ。『これで崩れた部分はオシマイですか?』と大いなる期待を込めて山屋さんに聞いてみたら、この少し上で、今度は土場をトラバースしなきゃならんとか、笹薮漕がなくちゃならんだとか、続く登山道も不明瞭で迷いやすいとか。兎に角かなり物騒なお話をいっぱい仕入れることができた。笹薮も登山道も気になるが、なんと言っても滑りやすい土の急斜面をトラバース…。ナガトは無理だろうな…。と、僕は今さっき登ってきた眼下の土場を見下ろしながら思った。
そうして辿り付いた最後の土場。
正直、ナガトは兎も角、僕一人でもあの斜度のトラバースは冷や冷や…。いや多分無理だったと思う。なんでも滑落し亡くなった方もいらっしゃるそうだ。山歩き2年目の僕らが無理をしてまで行くような場所では断じて無かった。土壇場で飼い主に撤退の言い訳を与えてくれたナガトにも『お前のせいじゃないから気にするなよ相棒』と、よーっく説明をして、僕らは無意根山登頂を断念して山を下りた。
『ヨチムだヨチム』嫁さんの突拍子もない夢の話を聞いても、僕は『くだらない夢だなぁ』と一笑に付すことができなかった。ただ『セダンを盗んで猛スピードで運転するナガト』の絵は、想像するとかなり笑えた。
あの急斜面のトラバースを断行していたら、今頃ナガトは先回同様にリュージュのようなスピードで(茶色のセダンが猛スピード)土場を滑り落ち、その辺の木の幹に激突(パイロンに激突)し、のっぴきならない状態に陥っていた可能性もある。そうしてその際、僕は嫁さんの夢の通り、成す術も無く坂の上からナガトをジッと見つめるコトしかできなかったはずだ…。
そう思うと薄ら寒い物が背筋を伝った。
『さぁて、来週は山はオフにしよう。いや、やはりシオマルにでもササっと行ってササっと帰ってこようか…。』そんな事を考えながら僕は、皆に先が思い遣られるドロドロの暑さから逃げる提案をした。車で涼しく、一路積丹へ ―。
車中『幾らなんでもパイロンに車で激突して瀕死も無いよな…。』なんて考えながら僕は、再び『猛スピードでセダンを操るナガト』の絵を想像しながら、皆を乗せた車を日本海積丹へと向けて走らせた。
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#425 mont of cloud
Mon, 30 Jun 2008 20:17:44 +0900
今頃はナガトと、ニセコ高原でイワヲでも見上げている筈だった。余市川源流を渡渉し緩い登りを少し行くと突然、美味しそうなデッカイ『サンチュ』みたいなはっぱが、整然と並んで生えている広場に飛び出しました。
腹ペコ(いつも腹ペコ)のチョウサンが、早速フンフン様子を伺って居りましたが、常日頃『我ガ口ニ余ル物ナシ』と豪語している彼も、このサンチュは口にしませんでした。
パリパリと張りがあり、味付けカルビなんか巻いて食べたらモノスゴク旨そうなサンチュ。『人間の目にはソレと見えるリアルイミテーションフライに鱒は懐疑的』あぁ、そういうことなのかなと思いました。
っと、いきなり道が直登に。これまた酷い傾斜。木の根を足掛かり、時には手掛かりにヒィヒィ言いながら登りました。帰りも此処通のかぁと考えると少し悲しい気持ちになりました。
そんな直登を2回箇所ほど遣り過ごしてホッと一息付いた僕らは、目指す余市岳のピークを見上げました。残念なことにソコはスッポリと厚い雲に包まれておりました。
遅く起きた日曜日。ノロノロとベッドから抜け出したのは午前9時。別に夜更かしが過ぎた訳でもない。
前の晩、ナガトに『明日はニセコの「ぬまめぐり」に出かけるから早めに寝なさい』と念を押したのに、言いだしっぺがこの様だ。一昔前のギャグマンガの様に僕は期待を裏切らない。
ベランダから空を仰ぐ。ここ数週間はどうにもスッキリ晴れない。今日もご多聞に漏れず大きな雲こそ浮かんではいないものの、空はボンヤリと僕の頭の中のように薄い雲で満たされているようだった。あの山の向うにあるニセコ高原の様子はどうだろう。と考えたが、こんな時間から出掛けた所でアレもコレも遣り繰りが利かないだろう。なので僕は近場で代替を探すことにした。
リビングのソファに座って『やまのほん』をペラペラやる。『シオマルはいつでも行けるし…。札幌方面は運転が面倒なことになりそう…。ん…。ムイネ山…。大蛇ガ原…。』まで考えたけれど、やはり移動の事を考え、隣町の全国区リゾート『kiroro』のある『余市岳』に遊んで貰う事にした。
1週間前から荷造りの済んでいるdeuterを助手席に放り込んで、チョウサンをバリケンに詰め込む。カーステレオから流れるご機嫌なFEEDERをニャミニャミ念仏の様に唱えながら、隣町の『kiroro』を目指した。
余市岳登山道へのアプローチは長い長い林道歩きから。3.5キロ強の道程だと林道ゲートに括りつけられた看板が残酷に僕に告げる。ともあれ歩き出さなければ始まらない。少しでも早く気持ちのよい緑のトンネルの中にその身を置きたくて、いそいそと身支度を…。開始…。しようと…。
……靴が…。無い…。
crocsじゃ…。無理…。
だよね…。(振り出しに戻る)
先頃新調したSUUNTOの高度表示が1300mを越えた辺りから、いよいよ辺りは笹・笹・笹。ポツポツとハイマツも見られるようになり、僕のテンションも漸くジワジワ上がってきました。やはり高所に身を置くのはなんとも気持ちが良いものです。
ただ、寝坊・リスタートとハナから食わなくても良い時間を猛烈に食ってしまった為、この時点で午後3時。いい加減下山を始めなければちょっと面倒な事にもなりかねません。
雲に覆われたピークへの挑戦は早々に諦めておりましたので、出来れば稜線伝いに左側、スキー場頂上のゴンドラステーションから伸びる別の登山ルートとの合流点まで。そこからピークへの稜線を眺めながら(多分見えないでしょうけど)僕はオニギリと濃ぃい珈琲を、チョウサンはビスケットとお水を、それぞれヤッっつけて下山しようと協議の末に決まりました。
目算ではあと30分もしないうちに分岐に辿り付く雰囲気。僕らは両側をコンモリとした笹薮に囲まれた気持ちの良い傾斜の山道を、ホイホイ足取りも軽く稜線目指して歩を進めました。
今頃はナガトと、ニセコ高原でイワヲでも見上げている筈だった。
僕らはホウホウの態で『悲しみの急登』まで一気に転がり落ちるように下った。
背後を気にしながら『ここは流石にナガトのリードを引いたままだとこっちの命が危うい…』と判断。なので先に下りて待っているように言って聞かせ、『じゃ、イケ』とコマンドをくれた。猛烈な勢いで坂を下って行くナガト。今日はやけに『イケ』への反応が鋭い。まるでリュージュの様なスピードで急な斜面を舐める様に滑り降りる。チリチリと彼の首に付けた熊除けの鈴の音が遠ざかってゆく。どうやら彼は勢いに任せて2つ目の急登も滑り降りた様だった。火の弾みたいな野郎だと思った。僕はそこまで降りなさいとは言っていなかったのだけれど。
さぁさぁ、僕も下らなくては。呑気にクダラナイ物思いに耽っている暇は無い。へっぴり腰で火の弾に続く。ヨチヨチ降りながら、どうも『待っていろ』という事を忘れてしまった雰囲気の火の弾を呼び戻す。程なくチリチリと鈴の音が近づき、ひょういと火の弾が急登から顔を出した。こんな状況下でも随分と無邪気な彼の顔を見て少しイラっとした。
大きなサンチュの広場も駆け足で抜けた。あとは余市川を渡渉してしまえば、程なくkiroroのゲレンデに飛び出すはずだ。そこまで行けば大丈夫だろう。
きっとそこまで『アレ』は追っては来ないはずだから…。
ゆるぅーい、きもちよぉーい斜面を、僕は犬連れでユルユルユルユルと行きました。時折チョウサンが『とうちゃぁーん』という顔でコチラを見上げます。先ほどまで聞こえていた、kiroro頂上ゴンドラステーションからのラジオ放送も午後3時で終りを告げ、辺りは心地よい自然本来の佇まいを取り戻したように感じられました。やはりあーいった類の音は山奥には相応しくないよねぇ。なんて解った振りをしてみました。
ねぇチョウサン
僕は左手を歩くチョウサンに目を遣りました
彼は首をピンと伸ばし
いつもは垂れている耳を懸命に持ち上げ
左手前方を凝視していました
明らかに何かを警戒している様子です
ん?っと思う間もなく
左前方
こんもりと盛り上がった笹薮の奥から
ザザザザザ…
と笹籔を漕ぐ音が近づいてきました
咄嗟に僕は大きく咳払いを
コチラの存在をソレに知らせます
ザザザザザ…
籔鳴りは止まず
僕は2度目の咳払いを
更に大きく
ザザザザザザ…
ザザザザザザザザザザザ・・・・
その後僕らは、辿り付いた登山道入口で、雲の掛かった山頂を恨めしく、未練がましく見上げながら、オニギリとビスケットをヤッつけた。
どうも濃ぉい珈琲を淹れる気にはなれなかった。ビスケットを食べ終えたナガトが僕の前でしきりに『オニギリ下さい』とやるので梅オニギリを少しあげた。だけどどうも梅は彼の口に合わなかったらしく梅肉のついた部分を少し残ベベっと残した。あのサンチュもそうだったけど今日は色々口に余すなぁ。と思った。
それでも『スッパイの付いてないの下さい』と僕の前でオニギリを待ってるナガトに、無数のブユが集りだしたので、それを払う為に落ちていた棒を投げてしばらく遊んだ。何度か大きく投げて、ナガトがそれを咥えてくる間に帰り支度も併行してやりながら遊んだ。
またピークを仰ぎ見た。雲は幾分高度を下げ、雲の上にちょこんと余市岳山頂がその姿を見せていた。アレはなんだったのだろう。と色々想像してみたが、結局はゾッとする想像ばかりが頭を巡るので考えるのは止すことにした。
最後にドーンっと棒を投げた。雲の合間に青空が見えた。まだ夕暮れには早い時間なんだと気が付いた。落下地点に走るナガトの後ろ姿をボンヤリ眺めた。棒を咥え戻ろうとしたナガトの口からソレがこぼれ落ちる。刹那、彼はすぐ脇に生えていた雑草をムシャリと一口ヤッた。
『なぁんだ。やっぱ口に余すもの無いじゃないか。』と笑いながら僕は思った。
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#424 pond in April
Tue, 13 May 2008 18:17:37 +0900
そういえばそういえば先月の終りにカンツリに行った。
この時期にしてはとても珍しく
とても晴れた土曜日だった
会長がまるで自分の事を『晴れ男』の様に語っていたので、
先日会った時に、よーっく言って聞かせておいた。
そういえば
今年は『お楽しみ会』をやってない
どうも千歳丸のお陰で色々とタイムテーブルに狂いが生じているのかもしれない。
ま、そもそも僕のソレはブッ壊れてるんだけど。
でも…。そろそろ…。ひょっとしたら…。
モンカゲとか。
ヒゲナガとか。
そんな眼鏡無しでもハッキリ見えるサイズのドライに…。
そんな『お楽しみ』が初夏のカンツリには待ってるかもしれない。
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#423 2008' start
Mon, 12 May 2008 20:20:02 +0900
新緑の岩魚釣り往路、崖下の流れはスッカリと雪代も落ち、コンディションは正にピークの…。いや、すこぉしピークを過ぎた…。いやいやむしろ幾分渇水しているようにさえ見える。
今日は気温も、そうして広がる青空も抜けるように高い。
『こりゃシーズン一発目からドライで…。ドライで…。』
何時も通りの5Xに、何時も通りのAdamsを通して、久し振りの源流域を何時も通りにジャブジャブと遡行した。何時も通り僕が余りに不用意にジャブジャブとやるものだから、ヒラキでのんびりやっていた連中は、やっぱり何時も通りに『ぴゃぁ』と上流へ飛んでいく。『嗚呼、僕はやっぱり色々な面でストーキングとかいう動作に向いていない…。』と何時も通りに心の中で反芻する。
そんなだからドライでポンポン叩き上がっても思うように魚は出てくれない。まぁ、これも何時も通り。『腕』の話を箪笥に仕舞い込んで考えると、案外僕の釣果の薄っぺらさは、この『脚』の出来の悪さから来ているのかもしれない。いや、この場合は『脚』も『腕』に含まれるのか。なんだか暗号文みたいだがきっとそうなんだ。
そんな貧果の中、濃くのある水色のポイントが現われたので、何時も通り『金玉ブラウン』をティペットに結んで、何時も通り成功した験しが無い『濃くの主』のご機嫌伺いをしてみた。
新緑の岩魚釣り
渓から仰ぎ見る山々には、まだピカピカと雪渓が輝いていて、僕があの稜線に取り付くのにはまだまだ経験を積む必要があるのだろうけども、『メレルでも軽アイゼン位は付くんじゃない?』とか何時も通り出来もしない雪渓歩きをモワモワと想像して、ひっそり幸せな気分に浸ってみた。
『次はもっとデカイのを沢山!そうしてあの雪渓にも!』シーズンの頭から、珍しく狙い通りに『濃くの主』を手にしたくせに、僕はやっぱり何時も通り、とてもとても欲張りだった。
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#422 yin yang trout
Sat, 29 Mar 2008 17:42:34 +0900
『陰陽魚』
白黒の勾玉が互い違いに食いついたような大極図。
中国では、その白黒をそれぞれ魚に見立て『陰陽魚』と呼ぶそうだ。
彼の作品が持つ緩いカーブ。僕は初めてそれを見たときに、この『陰陽魚』を思い浮かべた。その左右非対称、彼の言うところの『変形ストレート』はアンシンメトリーフリークの僕には非常に魅力的だった。
その美しく湾曲したシルエットと、キリっと尖った印象を受けるエッジとが見せる絶妙の対比。そして彼の作品に対する深い深い拘り。彼はアマチュアビルダーだが、作品に取り組む姿勢は何処までも真摯で、その腕も確かだった。
そうして僕は、数年前『海猫屋』で初めて拝見して以来、すっかりと『Shu Craft』の魅力に中てられてしまった。
『陰陽魚』
過日、『Shu Craft』から作品が仕上がったとDMを頂いた。しかし僕が一人ドタバタしていたせいで受け取りが延びに延び、僕の手に渡ったのは完成から実に2ヶ月が過ぎようとしていた頃だった。
cafe のテーブルに着くや否や、僕は物凄い勢いで彼から作品を受け取った。多分少々失礼だったはずだ。それくらい楽しみにしていたから。僕の受け取ったそれは、いつも通りの緩衝素材のパッケージに入っていた。中に手を入れてスゥと引き出す。
そこからするり抜け出して来たのは、数年前のあの夜『海猫屋』でイメージした通りに、美しく湾曲したシルエット、そして涼やかに立ったエッジを持つ1対の『yin yang trout』だった。
私信
次は相棒が大きく育った頃にお願いします。
テーマは勿論は『大極図』で。また良く分からないくせに細々としたコダワリを伝えにお邪魔致します。
なんか最近はいつもいつも『ご無沙汰!』だとか『不義理に!』だとか言ってます僕。
皆様お久しぶりです。駄目管理人です。ごめんなさいごめんなさい。
僕がこんな怠惰な日々を送っているうちに、dadlifeさん、たいめんさんはブログを閉じてしまったんですね。ご挨拶もしないで本当に申し訳ございませんでした。これまで楽しいエントリをありがとうございました。そしてこれからも宜しくお願いいたします。
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#421 200801182215
Sat, 19 Jan 2008 14:54:33 +0900
千歳。『親は無くとも子は育つ』と言いますが
さて、その逆は如何でしょうか
逆もまた然りでありましょうか
君はこの世界で
何を思い
何を見出し
何を生き甲斐にして歩んで行くのでしょうか
僕らはきっと君の歩んで行く姿
その全てを見届けることは出来ないけども
それまでは皆で
一緒に幸せな時間を共有しましょう
そして願わくば僕らを大きく成長させて下さい
それが出来るのは
この世で間違いなく君だけですから
to our sweet sweet buddy
200801182215
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#420 Best Wishes For The New Year
Tue, 15 Jan 2008 19:51:20 +0900
『笑う角には福来る』昨年末~兎に角色々とゴタゴタしておりました。
いくつかは既にケリがつきましたが、まだいくつかはケリがついておりません。
そんなこんなで、慢性的ネタ不足かつミーハーな僕が、昨年末に『2007総括!』みたいな定番エントリをする事も出来ませんでした。これは由々しき事態です。
でも少しだけ。ほんの少しだけ余力が出て参りましたので、せめて新年のエントリ位はしてみようかなという気になれました。
でもでも、人生後ろ向きな僕は、まずは昨年の総括を新年イッパツメからやってやろうかなとか思ってたりするんです。驚きでしょう?
あ、でもでも、ここまでブログを放置しておきながら、特に何のアナウンスも無く得意顔で戻ってくる僕の性根の腐り具合の方が驚きですね!
『笑う角には福来る』
今年は色々笑って乗り切ろうと思います。今年の抱負と言うヤツです。
人間笑ってりゃなんとか成るもんだと。益々もってお気楽に行こうという算段です。きつい走り込みもニヤニヤしながらやれば何とかなるモンです。 多分。
でも反面、いつも笑って暮らせるだけの努力もして行こうと思っています。僕を支えてくれている沢山の人々の為に。
そうして皆様。こんな僕も笑って許してあげてやっちゃくれませんか?
『笑う角には福来る』
そうですから…。
旧年中の不義理を深謝致しますと共に、本年も不肖管理人いぬ太郎と、拙駄ブログ犬日誌(仮)を、何卒宜しくお願い申し上げます。
2008年。始めます。
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